やかまし村文庫<ブログ>だより №19

 著作権について勉強しました。

JPIC ONLINE この本読んで! 第2回ファンミーティングに、

Zoomで参加しました。第1部は、児玉ひろ美さんによる

「おはなし会での著作権」についての講座。

第2部は、「ネコの絵本」をテーマにグループワーク。

イチオシのネコの絵本について語り合うというものでした。

 

著作権とは、著作者の権利の保護を図り、もって文化の発展に

寄与することを目的とするもの、だそうです。

著作者の権利には、いろいろあるようですが、

他人によって改変されない権利というのが、最も重要なようです。

なので、基本的に手を加えることはNGということです。

Zoom等を使って誰かに見せる場合も、確認した方が良いようです。

 このブログでも、本の紹介に表紙画像を載せていますが、

加工せず、表紙のみをそのまま載せて、書誌情報をつけることで、

許諾が必要ない場合は、そのまま載せ、必要という出版社には、

問い合わせをして載せています。

 ミニブックトーク📖『ネコの絵本』

第2部がネコの絵本だったので、ネコの絵本を紹介しますね。

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【ふたり】瀬川康男さく 冨山房

瀬川康男さん独特の絵が、表情豊かに「ねこ」と「ねずみ」の

「ふたり」のようすを伝えます。

「にやり」「きらり」「ばさり」「にたり」

という韻を踏んだ三文字の単語だけで、

何が起こったのか雄弁に語ってみせてくれます。

ステキで洒落たデザインの絵本で、文字も絵の中に溶け込んでいます。

最後のページの「おわり」という文字がまた!

「ふたり」の関係をよく表していて、にくいですね!

じっくりと、絵を楽しんでくださいね。

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【いたずらこねこ】福音館書店

バーナディン・クック文 レミイ・シャーリップ絵

まさきるりこ訳

横長の見開きの左の端に緑色の池があって、その中にかめがいます。

ページの右端には、かきねから顔を出してこっちを見ているこねこ。

小さなかめが、池からゆっくり出てくると…

こねこも、ゆっくりかめに近づいていきます。

こねこは、かめに興味津々。

ページを開くたび、かめが少しずつ前へ進み、

こねこも、かめに近づいていきます。

二匹がすぐそばまで近づいたとき、かめが立ち止まり、こねこも…

こねこが、かめをポン!とたたくと、なんと、かめの首が!

こねこは、かめの周りをぐるっと回って、よく見てみます。

こねことかめの位置が入れ替わって、もう一度ポン!とたたくと…

横長の見開きいっぱいの画面に、コマ送りのように、

かめとこねこの動きが描かれ、シンプルに、まっすぐに、

こねこの気持ちが伝わってきます。

このあと、どうなったのか、知りたい人は、読んでみてね。

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【100まんびきのねこ】福音館書店

ワンダ・ガアグ文・絵 石井桃子・訳

むかし、あるところに、とても年取ったおじいさんと、

とても年取ったおばあさんがいて、仲良く暮らしていました。

けれども、二人はとてもさびしかったので、おばあさんは、

ねこを一匹ほしいと思いました。そこで、おじいさんは

「それでは、わしがねこを一匹とってきてやろうよ」

といって、出掛けて行きました。

おじいさんが、長い長いあいだ歩いていくと、とうとう、

どこもここも、ねこでいっぱいになっている丘にでました。

そこにもねこ、あそこにもねこ、どこにもかしこにもねことこねこ

ひゃっぴきのねこ、せんびきのねこ、ひゃくまんびき、

一おく一ちょうひきのねこ

ことばのリズムで、どれだけたくさんのねこがいたか、

横長の本に描かれた絵で、どれだけ長い道のりか、

とてもよく伝わってきます。

おじいさんは、どのねこも、どのねこも、かわいくなって、

置いていくことが出来ません。

こんなにたくさんのねこを連れて帰って、

どうなってしまうのでしょう。

知りたい人は、是非読んでくださいね。

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【ちいさなねこ】福音館書店

石井桃子・さく 横内襄・え

ねこの本といって、真っ先に思いつくのがこの本。

絵本の中でも、定番中の定番といってもいい本です。

ふわふわしたねこの毛の感触も伝わってくるようなリアルな絵で、

余計なものは描かず、必要なものだけが描かれています。

 おおきなへやに、ちいさなねこ

 あ、はしりだした。もんをでて、どんどんはしっていく

躍動感たっぷりに、物語が動き出します。

子どもに捕まりそうになったり、

自動車に轢かれそうになったり、

犬に追いかけられたり…

ちいさなねこのピンチが続き、短い物語の中で、

大冒険が繰り広げられます。まさに、行きて帰りし物語

たっぷり、満足感を味わえる絵本です。

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【くろねこかあさん】

東君平・さく 福音館書店

くろねこかあさん あかちゃんうむよ と始まる詩のリズムが

心地よく、楽しく読んでいけます。

切り紙の絵がおもしろく、

「しろねこ さんびき おちちをのんだ」

と、黒いかあさんのおなかから、切り抜いたところがしろねこに、

切り抜かれた黒い紙に目がついて、くろねこさんびきになって、

六匹のこねこが表現され、同じ形なのに、すごく生き生きと、

こねこたちの様子が伝わってきます。

やさしいかあさんのまなざしの中で、しろねこさんびき、

くろねこさんびき、のびのび暮らしています。

文字も、紙を切り抜いたようなデザイン文字で、

絵の中に溶け込んで、絵と文章が一体になっています。

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【あおい目のこねこ】福音館書店

エゴン・マチーセン作 せたていじ訳

1のまき 2のまき~7のまき と分かれていて、

幼年童話の装丁ながら、文章量も多くなくて、気軽に楽しめます。

子ども達は、1のまき 2のまき というのを、すごく楽しみます。

なにより、あおい目のこねこのキャラクターが、絶妙に良くて、

こっちまで元気になります。

あるとき、あおい目のこねこは、ねずみのくにをみつけに出掛けます。

なにしろ、なずみのくにを見つけたら、もうおなかをすかすことが、

ありませんからね。でも、そう簡単には見つかりません。

魚に聞いても、青い目を見て大笑いされ、しっぽで水をかけられて、

びしょぬれに。食べ物は、はえ一匹。

はえ一匹でも、なんにも食べないよりは、ましでした。」

次に、食べ物は、蚊一匹。

「か一匹でも、なんにも食べないよりは、ましでした。

同じ言葉の繰り返しが心地よく響き、つぎの巻へと進んでいきます。

あおい目をばかにされても、へこたれないこねこは、

ねずみのくにをみつけることができるのでしょうか?

読んでみてね。