やかまし村文庫<ブログ>だより №21

 『お話の時間』を再開しました。

屋根裏の文庫の部屋で貸出返却が終わると、

階段下の元子供部屋に下りて、幼児の部のお話会をします。【4:00~】

アクリル板ごしですが、『どんぐりころちゃん』の「わらべうた」

お話は『ふたりのあさごはん』今日の絵本は『くろねこかあさん』

終わったら、みんなで一階に下りて、和室でしばらく遊びました。

『だだっこさん』で遊んだり、積み木をしたり、お絵かきしたり。

さながら、児童館のようでした。

【4:35~】1・2年生のお話の時間でしたが、

今日は、小学生が1年生と3年生の二人だったので、一緒に、

お話『王子さまの耳はロバの耳』絵本『あくたれラルフ』

を聞いてもらい、1年生はここで終わり、3年生は、もう一冊、

『月はどうしてできたか』の絵本を読んで終わりました。

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タイムスケジュールと動線が、上手くいったようでした。

しばらく、こんな感じでやってみようと思います。

 オジサンの工作・最新作

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オジサンの最新作は、大好評!動画が載せられなくて残念!

Facebookとラインには、動画を載せています。

ミニブックトーク📖味覚の秋『柿』

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【かにむかし】木下順二・文 清水崑・絵 岩波書店

「さるかに合戦」というタイトルで良く知られている

日本の五大昔話のひとつです。大判の絵本で迫力満点。

はっきりした絵が、情景を生き生きと伝えます。

浜辺で、柿の種を見つけたかには、「こらぁ、ええもんがあった」

と喜んで、庭に蒔いて、せっせと育てます。

「はよう芽を出せ 柿の種 出さんと はさみでほじりだすぞ」

「はよう木になれ 柿の芽 ならんと はさみで摘まみ切るぞ」

呪文のように繰り返される、調子の良い言葉が、

耳に心地よく響きます。

後半は、「かにどん かにどん どこへゆく」

「さるのばんばへ あだうちに」という問答が、

仲間が増えるにつれ、どんどん長くなり、

クライマックスへとなだれこみます。

たっぷり緊張感を味わい、痛快な結末を楽しんでくださいね。

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【ざぼんじいさんのかきのき】岩崎書店

すとうあさえ・文 織茂恭子・絵 のびのび・えほん4

けちんぼうで意地悪なざぼんじいさんの柿の木には、

すごく甘い柿の実が、たくさんなっています。

でも、ざぼんじいさんは独り占め。誰にもあげません。

そんなざぼんじいさんのお隣に、まあばあさんが引っ越してきます。

まあばあさんが挨拶に行くと、ざぼんじいさんは、

「どうですかおひとつ。ほれ、見事な柿のへたですよ」

と言って、自分が食べた柿のへたを差し出しました。

ところが「こんな立派なへた、見たことありませんわ」

まあばあさんは、大喜び。ざぼんじいさんは、はてな

塀から覗いてみると、まあばあさんと子ども達が、

柿のへたで、こまを作って遊んでいます。

ざぼんじいさんは、大急ぎで柿をみんな取って隠してしまいます。

まあばあさんが、へたをもらいに行くと、

ざぼんじいさんは、葉っぱを差し出します。

ところが、まあばあさんは大喜び。

ざぼんじいさんの意地悪が、全く通じないまあばあさん。

まあばあさんの、柔軟で温かい人柄が、

ほっこりした気持ちにさせてくれます。

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【二ほんのかきのき】福音館書店

熊谷元一・さく/え

けんちゃんのうちの庭に、桃の木が一本と、柿の木が二本あります。

背の高い方は渋柿で、背の低い方は甘柿です。

1月15日「なりそうか きりそうか」なりきぜめの歌が聞こえます。

幹になたで傷をつけ

「なります なります なったら おかゆをしんぜます」

と、歌いながら、傷口におかゆをぬりつけます。

春が来て、桃の木には、花がいっぱい。

やがて、柿の木にも花が咲き、首飾りを作って遊びます。

柿の実や葉っぱでも、いろいろ作って遊びます。

柿の実の収穫のようすや、渋柿を干し柿にするようすが、

丁寧に語られます。

年の暮れ「来年もよくなりますように」と、

一つだけ、木の上の方に残してある「きまもり」の柿が、

雪景色の中、印象に残ります。

柿の木を通して、一年間の景色の移り変わりや、人々の暮らしが、

しっとりと伝わってくる、味わい深い絵本です。

子ども達も、びっくりするほど、よく聞いてくれます。