やかまし村文庫<ブログ>だより №22

 お話の時間も臨機応変に!

【4:00~】幼児のお話の時間

【4:35~】小学生のお話の時間(1・2年生+3年生)

    3年生は、もう一つ「お話」or絵本を読みます。

 3年生は、3時前からやってきて、家中使ってかくれんぼをしたり、

遊びまくっています。本を借りて帰ってしまう子もいるので、

状況によって、3年生だけ先にお話を聞いてもらったりしています。

柔軟に対応できるのも、文庫ならではの良さかな?

などと思いつつ、試行錯誤しながらやっています。

お話は、子ども達に伝えていきたい「文化」ですから、

大事にしていきたいと思います。

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 ミニブックトーク📖『乗り物大好き!』

男の子たちは、何故か電車や車、乗り物が大好き。

鉄道好きの3年生は、鉄ちゃんのオジチャンから、

『鉄道ピクトリアル』を一冊ずつ借りて読んでいます。

そこで、今回は、きかんしゃと電車の本を紹介します。

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【きかんしゃやえもん】岩波書店

阿川弘之/文 岡部冬彦/絵 岩波子どもの本

機関車のやえもんは、長い間働いて、大変年をとって

くたびれていました。足や背中が痛いので、駅をでるときは

「ひゃあ!」とひとこえ悲鳴をあげて、

しゃっ しゃっ しゃっ しゃっ しゃくだ しゃくだ しゃくだ

と、怒りながら走りだします。

すると、後ろから客車が、

ちゃんちゃん かたかた けっとん とってもつかれて けっとん

と、はやしながらついてきます。

この擬音が、とってもリズミカルで楽しく、

本当に汽車が走るときの音と、そっくりです!

やえもんは、新しい電気機関車にばかにされて腹をたて、

黒い煙と赤い火の粉を吐き出して走りました。

あんまり怒ったので、いなむらに火の粉がかかり、

煙が立ち始めます。田んぼの火事です。

お百姓さんたちは大騒ぎ。みんなは怒って、

「やえもんきかんしゃを、こわしてしまえ!」と言いました。

やえもんは、くず鉄にされてしまうのでしょうか?

でも、助けてくれる人が現れます。

子供の頃、石井桃子さんの「かつら文庫」に通っていた、

阿川弘之さんの作品です。

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【きかんしゃ1414】偕成社

フェルト作 赤坂三好・絵 鈴木武樹・訳

きかんしゃ1414は、元町と新町の間を、一日に何回か、

時計の振り子のように、61年間も行ったり来たりしている、

じいさん機関車です。

運転士はアルフレート、石炭係はカールといいました。

ある日、アルフレートは、「とても疲れた。今日はだめだ」

という声を聞きます。実は、その声は、1414の声だったのです。

調べてみても、どこも異常はありません。

それなのに、機関車は止まってしまったのです。

ルフレートは、1414のじいさんには休みが必要だと分かりました。

ルフレートは、1414に水と石炭をたっぷり入れて、その晩は、

車庫の戸を開けておいてやりました。

自由に外へ出かけて楽しんでおいで!

その晩、1414は、車庫を出て、外へ向かって走り出しました。

線路の上に牛がいて立ち往生したかと思うと、

後ろから、急行列車が来て、あわやぶつかって粉々!

というピンチを切り抜け、森の中で迷子になっている

ペーターという男の子と出会います。

ペーターは、青い星の花を探していました。

妹のロッテは病気で、助かる手立ては、青い星の花しかない

というのです。その花は、広い白いキラキラ光る氷の原っぱに

はえていて、真夜中に鐘が鳴ると開き、鐘が鳴り終わらないうちに

摘んで、しおれないうちに、妹のところに持って行ってやらないと

いけないというのです。

1414は、ペーターを乗せて走りだしました。

氷の原っぱは、どこにあるのでしょう?

ペーターは、青い星の花を見つけることができるのでしょうか?

読んでくださいね。

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【いたずらきかんしゃちゅうちゅう】福音館書店

バージニア・リー・バートン 文/絵 村岡花子・訳

1414は、アルフレートに休みをもらって冒険に出掛けましたが、

ちゅうちゅうは、自分の意志で逃げ出します。

ちゅうちゅうを動かすのは、機関士のジムと、機関助士のオーリー、

そして客車には、車掌さんのアーチボールドが乗っていました。

ちゅうちゅうは、客車に人をいっぱい乗せて、後ろの貨車には、

手紙や荷物をいっぱい積んで、小さな町の小さな駅から、

大きな町の大きな駅へ走っていきます。

そしてまた、戻ってきます。

ある日、ちゅうちゅうは考えました。

「わたしはもう、あの重い客車なんか引くのはごめんだ。

わたし一人なら、もっと速く走れるんだ。そうしたら、

きっとみんな、わたしを見て褒めるだろう」

次の日、ジムとオーリーとアーチボールドが、コーヒー店

休んでいたとき、ちゅうちゅうは、「さあ、今だ!」

と考えて走り出します。

ちゅうちゅう しゅっしゅっしゅっ!

白黒の躍動感あふれる絵が、ちゅうちゅうの走っていくようすや、

スピード感、みんなの慌てふためくようすを、力強く伝えます。

ちゅうちゅうは、いったいどこまで走っていってしまうのでしょう?

ちゅうちゅうが走り出したことに気づいた、ジムとオーリーと

アーチボールドは、ちゅうちゅうの後を追いかけます。

三人は、ちゅうちゅうに追いつくことができるのでしょうか?

是非、読んでくださいね。

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【チンチンでんしゃのはしるまち】

横溝英一・さく かがくのとも傑作集 福音館書店

朝6時、車庫にとまっているチンチン電車に、運転手さんが

乗り込みます。ライトをつけたり、ブレーキをかけたり、

パンタグラフやドアの具合を確かめます。

出発進行!始発電車が発車しました。

この電車は、長崎電機軌道株式会社という会社のもので、

長崎の町の道路に敷いてある線路の上を走っています。

バスのようにボタンを押して「次、おります」と、

運転士さんに伝えると、電車は次の駅に止まります。

レールのポイントを切り替えて、右や左に曲がるしくみや、

ポイントを切り替える方法も書いてあります。

落ち葉や雪がレールに積もると、車輪がすべってからまわりし、

電車は進めません。そんなときは、車輪が滑らないように、

砂をまく仕掛けをつけた、砂まき専用の電車が、

坂道を先に走るのだそうです。

坂の町、長崎のみんなの足、チンチン電車のことが、

よくわかる本です。

 🎵わらべうたであそぼう🎵

少し前、テレビのクイズ番組で『秋の七草』の問題が出ていました。

秋の七草が読み込まれた、こんなわらべうたの子守歌がありました。

尾花 かるかや は、どちらも、ススキのことのようです。

 

ころりやころりや ちんころり

ころりとなくのは にわのむし

むしのおやどは おみなえし

おばな かるかや はぎ ききょう

ななくさ ちぐさの かずよりも

かずある むしの かずよりも

だいじなこのこがねんねする

だいじなこのこがねんねする

 

『いっしょにあそぼう わらべうた 0.1.2歳児クラス編』

コダーイ芸術教育研究所/編 明治図書

 

秋の七草は…

 はぎ ききょう くず ふじばかま

 おみなえし おばな なでしこ

こうやって覚えると、覚えやすいと、ネットに出ていました(^^;

ちなみに、春の七草は…

 せり なずな ごぎょう はこべら ほとけのざ

 すずな すずしろ これぞ七草

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【かくれかご】

かくれかごとかご とになって かくれろ

『わらべうたと子どもの育ち』木村はるみ著 エイデル研究所

お手玉人形をつかって『かくれかご』で遊んでいます。

お手玉人形は、ねこ・うさぎ・ねずみ・くま・ぶた

の五つですが、三つを並べて見せて『かくれかご』を歌い、

布をかぶせて、一つ隠し、布をとって

「誰がいなくなったかわかる?」と聞くと、

一生懸命考えてくれます。

2~3歳になると、三つなら、当てられるようです。

 

ののさんいくつ】

ののさんいくつ じゅうさん ななつ

まだとしゃわかい ちょうちんつけて よめいりしょ

 

1階の和室を二間続けて「わらべうたの会」をやったり、

文庫の日は、お絵かきや積み木などで遊べるように開放しています。

8畳には、仏壇があって、扉を閉めているのですが、

興味があるらしく、「ここは何?」といって、

開けて欲しがります。

これは、「のんのんちゃんよ」と、教えてあげます。

亡くなった義母は、孫たちに、仏様のことを「のんのんちゃん」

と言っていました。

のんのんさん ののさま などは、仏様やお月さまなど、

尊いものをさす幼児語だそうです。