やかまし村文庫<ブログ>だより №24

 文庫をクリスマス用に模様替え🎄

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 ありったけのクリスマスグッズをディスプレイしてみました。

Facebookにアップしたら、反応が早くてびっくり!

クリスマスは、みんなワクワクするのでしょうね。

お話の時間も、クリスマスがテーマです。

お話は『星の銀貨』『小人とくつや』『十二のつきのおくりもの』

絵本は、この時期ならではのラインナップです。

 ミニブックトーク📖『クリスマス』

毎年この時期になると読みたくなる、とっておきの絵本を紹介します!

文庫でなければ、なかなか読むことのできない本も多いので、

文庫だからこそ、出会わせてあげられることを大切にして

いきたいと思います。

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【きつねとトムテ】偕成社

カールーエリック=フォーシュルンド詩 

ハラルド=ウィーベリ絵 やまのうちきよこ訳

「北欧では、昔話にも物語にも歌にも、よく小人が登場します。

小人は、家のどこかに何百年も住みついていて、人間や動物の

暮らしを見守ってくれているのです。この小人のことを、

スウェーデンではトムテ、ノルウェーデンマークではニッセ

とよんでいます。」~あとがきより~

そして、人々は、クリスマスには、トムテのためのおかゆ

出しておくという風習があるそうです。

 おなかをすかせたきつねが、農場にやってきます。

 窓からは明かりがもれ、とり小屋も開いています。

 しめしめ…きつねはとり小屋に飛び込もうとしますが、

 誰かに見られているような気がします。

読み始めると、はじめゴソゴソしていた子ども達も、

吸い込まれるように、絵の中に入り込んで聞いてくれるので、

びっくりするほどです。この深い味わいを、感じているのでしょうね。

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【クリスマス・イブ】ほるぷ出版

マーガレット・W・ブラウン文 ベニ・モントレソール絵

やがわすみこ 訳 

クリスマスには、必ず読みたくなる絵本です。

一見地味に見えますが、遠目で見ると3Dのように、

絵が立体的に浮き上がって見えるような気がします。

人に読んでもらってこそ、楽しめる本だと思います。

オレンジ色に黒の点線、そこに黄色が効果的に使われて、

カラフルに光輝いて見える不思議な絵です。

 クリスマスの晩、床についても眠れずにいる子ども達、

 我慢できなくなって、こっそりベッドを抜け出し、

 クリスマス・ツリーを見に行きます。

 廊下を通って、階段を降り、暖炉の残り火に、赤 青 緑…

 色とりどりの飾りがきらめいています。

 しんしんと降る、雪の中から、歌声が聞こえます

  きよしこのよる

歌が二つも入っているので、読み聞かせするには、

ハードルが高いのですが、是非読んであげたい一冊です。

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【ちいさなもみのき】福音館書店

マーガレット・W・ブラウン作 バーバラ・クーニー絵

かみじょうゆみこ 訳

森のはずれの大きな緑の木々から、少し離れたところに

小さなもみの木が一本たっていました。

と始まるこの物語は、小さなもみの木が、生まれたときから、

自然の中で、だんだん大きくなる様子が静かに語られます。

ある日、一人の男の人がやってきて、このもみの木を見つけます。

「おまえは、これから素晴らしいお祝いをしにいくんだよ」

と、男の人は、もみの木に言いました。

「春がきたら、おまえをまた、見つけたところへ植えてやるからな。

ここまでやってこられない、わたしの息子と一緒に、

大きくなっておくれ。あの子が元気になるように、力になっておくれ」

足が悪くて、外へ出られない男の子のそばに、

小さなもみの木がやってきてくれました。

子ども達がやってきて、クリスマス・キャロルを歌います。

一年が過ぎ、子ども達はキャロルを歌い、春になると、

もみの木は、また森に帰って、時は流れていきます。

もみの木と男の子の交流が、キャロルとともに描かれ、

時の流れを感じながら、もみの木と男の子の成長を

見守っているような、温かい気持ちになれる絵本です。

歌がたくさん入っているので、読み聞かせには、なかなか

ハードルが高いのですが、是非読んであげたい一冊です

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【ペチューニアのクリスマス】復刊ドットコム

ロジャー・デュボアザン作・絵 ふしみみさを訳

「がちょうのペチューニア」でおなじみの「ペチューニア」の

クリスマスです。本を持っているだけで、頭がよくなったと

勘違いしてしまうペチューニアが、この本では、

なんと、恋をするんですよ!

お相手は、ウィンディ農場のチャールズ。

ところが、チャールズは、クリスマスの為に、太らされているのだ

といいます。もうすぐ、こんがり焼かれて、リンゴのソースで、

食べられてしまうのだというのです。

ペチューニアは、自分はペットのがちょうだから、

食べられたりしない。だから、チャールズも、うちの農場にきて、

ペットにしてもらえばいいといいます。

ペチューニアは、なんとかして、チャールズを逃がそうと考えます。

まずは、恐ろしい怪物に変装して、ウィンディのおかみさんが、

チャールズのいる金網の戸を開けるのを待ち構え、脅かして、

まんまとチャールズを金網から出すことに成功!

けれども、すぐに見つかって、ウィンディさんに連れ戻されて

しまいます。ウィンディさんは、チャールズは9キロあるから、

1キロ150セントで売れるんだと言います。

チャールズを助けるには、150セントの9倍お金をかせげばいいのだ

とわかったペチューニアは、なんとかして、

お金を稼ごうと奮闘します。ペチューニアの健気な奮闘ぶりを見たら、

誰だって、応援したくなりますよ!

やかまし村文庫<ブログ>だより №23

 あっという間に、もう12月ですね!f:id:yakamashimurabunko:20201128104644j:plain

コロナは収束する気配はなく、まだまだ自粛期間が続きそうです。

文庫は引き続き、家中開けてお待ちしています。

それぞれの判断でいらしてください。

本を借りて、お話を聞き、一階和室で遊んで帰るという流れが

定着してきました。特定少数が対象の文庫だからこそ、

お互いの信頼関係のもと出来ることなのかなと思います。

地域の図書館であり、児童館であり、学童でもある文庫の存在が、

ママ達や子ども達にとって憩いの場になっていることに

誇りをもって活動していこうと思います。

 ミニブックトーク📖『お母さんと子ども』

お母さんと子どもの関係が温かく描かれた本が、いろいろあります!

お母さんのお手伝いをする子、お母さんのために頑張る子、

お母さんに言われたことを一生懸命やってみる子、

どの子も、みんなお母さんが大好きで、健気ですね。

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【ちいさなヒッポ】マーシャ・ブラウン作

内田莉莎子・訳 偕成社

ヒッポは、お母さんが大好き。いつも一緒。

お母さんは、ヒッポにかばの言葉を教えます。

「グァオ、ヒッポ!」「グァオ、こんにちは!」

「グァオ、あぶないよ!」

「いいかい、ヒッポ。グァオ!が、とても大事なのよ」

お母さんに言われてヒッポは、「グッ、グッ、グァオ!」

と練習しました。

そんなある日、ヒッポがお母さんからちょっと離れて、

一人で遊んでいると、波ひとつたてずに、

すべりよってきたものがありました。

金みどりの目をしたワニでした!「あぶない!」

ヒッポはワニにつかまってしまうのでしょうか!?

力強い版画の、美しい絵本です。

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【おかあさんだいすき】岩波こどもの本

文と絵 まーじょりー・ふらっく 訳・編 光吉夏弥

【おかあさんのたんじょう日】

今日は、お母さんの誕生日。

ダニーはお母さんに何をあげたらいいかしらと考えます。

めんどりは「うみたてのたまごをあげましょう」

と言ってくれますが、卵ならもうあるので、

めんどりも一緒に探しにいってくれることになります。

がちょうは、「羽根の枕ができるように、羽根をあげましょう」

と言ってくれます。

羊は毛をくれるといい、牛も牛乳をくれるといいますが、

どれもみんな、もうあるものばかり…

ダニーは、ステキなプレゼントをみつけることができるのでしょうか?

お母さん思いの、ダニーのまっすぐな気持ちがステキですね。

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【サリーのこけももつみ】岩波書店

ロバート・マックロスキー文/絵 石井桃子・訳

表紙を開くと、お母さんとサリーがジャムを作っている

台所のようすが描かれています。

サリーは、お母さんと一緒に、こけもも山にこけももつみに

出掛けます。冬食べるジャムを作るためです。

サリーは小さなバケツを持っていき、こけももをその中に入れました。

ポリン!ポロン!ポルン!

こけももをバケツに入れた音が響きます。

一方、こけもも山の向こう側には、小さなくまが、お母さんぐまと

こけももを食べにやってきていました。

「寒い長い冬がくるから、おなかにいっぱい食べ物をためて

おかなくてはいけないのだよ」と、お母さんに言われて、

こぐまは「むちゃむちゃ ごっくり!」

と、こけももを食べては、ばさばさとかけて、

お母さんのあとについていきました。

ところが、二組の親子は、こけもも山の向こうとこっちで、

相手を取り違えてしまうのです。

サリーはお母さんぐまに、こぐまはサリーのお母さんのあとに、

ついてきてしまいます。

さあ、大変。サリーとこぐまは、ちゃんと自分のお母さんに

会うことができるのでしょうか?

ポリン!ポロン!ポルン! むちゃむちゃ ごっくり!

二つの音が効果的に響き、遠目の効くモノトーンの見開きの絵が

距離感を感じさせます。

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【ベーコンわすれちゃだめよ!】偕成社

パット=ハッチンス作 渡辺茂男・訳

お母さんから、お使いを頼まれた男の子。

 うみたてたまごが6こと お茶にいただくケーキと

 梨をひとやま買ってきてね

 それから、ベーコン わすれちゃだめよ!

頼まれたものを唱えながら歩いていきますが…

すれ違うものを見るたびに、買うものが、ちょっとずつ

変わっていきます。

 うみたてたまごが、太いダイコンになったり

 お茶にいただくケーキが、ぼくにいただくケープになったり

 梨をひとやまが、梯子段をひとやまになったり…

 それから ベーコンわすれない!

と、唱えているのですが…うまく買い物できるでしょうか?

egg➡leg➡peg       cake➡cape➡rake      pears➡stairs➡chair

ということかなぁ?

日本語でこの面白さが伝わるのかな?と思いながらも、

読んでみると、子ども達は大喜び!ちゃんとわかりましたよ!

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【ゆうかんなアイリーン】セーラー出版

ウィリアム・スタイグ作 おがわえつこ訳

アイリーンのお母さんは、お屋敷の奥様に頼まれて、

ステキなドレスを作りました。今夜のパーティに間に合うように

お届けしなくちゃならないのに、お母さんは風邪をひいてしまいます。

具合の悪いお母さんにかわって、アイリーンは

「わたしが届けてあげる」と言って、出掛けていきます。

お屋敷は遠いし、洋服は重いし、その上、雪も降りだしました。

お母さんの心配をよそにアイリーンは「雪大好き!」

と言って出発します。

吹き付ける風と雪、重そうな箱を抱えて、飛ばされそうになりながら

進むアイリーン。ところが、とうとうドレスは箱から風に

引き出され、くるくる回りながら、雪の中に飛んでいってしまいます。

それでもアイリーンは、空の箱を抱えて、奥様の元へと急ぎます。

アイリーンは、お屋敷にたどり着くことができるのでしょうか。

ドレスは、どうなってしまったのでしょう。

是非、読んでくださいね。

 🎵わらべうたであそぼう🎵

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                    ⇐👈👈   

 ひとつ どんぐり ひとのかお

ふたつ どんぐり ふぐのかお

みっつ どんぐり みかんのかお

よっつ どんぐり よこむきがお

いつつ どんぐり いものかお

むっつ どんぐり むしのかお

ななつ どんぐり なすのかお

やっつ どんぐり やまのかお

ここのつ どんぐり こぞうのかお

とうで とっても とんまなかお

  職場の友人が、いろんなどんぐりを集めてくれました。

  どんぐりにも、いろんな種類、いろんな顔があるのですね。。。

 ヒマなオジサンの最新作

輪の中にビー玉を入れ、左右のひもを微妙に調整しながら、

矢印に添って動かして、穴に落とさずにゴールに戻ってくる。

難しいので、小さい子はできませんが、興味津々。

小学生は、けっこうチャレンジしています。

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やかまし村文庫<ブログ>だより №22

 お話の時間も臨機応変に!

【4:00~】幼児のお話の時間

【4:35~】小学生のお話の時間(1・2年生+3年生)

    3年生は、もう一つ「お話」or絵本を読みます。

 3年生は、3時前からやってきて、家中使ってかくれんぼをしたり、

遊びまくっています。本を借りて帰ってしまう子もいるので、

状況によって、3年生だけ先にお話を聞いてもらったりしています。

柔軟に対応できるのも、文庫ならではの良さかな?

などと思いつつ、試行錯誤しながらやっています。

お話は、子ども達に伝えていきたい「文化」ですから、

大事にしていきたいと思います。

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 ミニブックトーク📖『乗り物大好き!』

男の子たちは、何故か電車や車、乗り物が大好き。

鉄道好きの3年生は、鉄ちゃんのオジチャンから、

『鉄道ピクトリアル』を一冊ずつ借りて読んでいます。

そこで、今回は、きかんしゃと電車の本を紹介します。

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【きかんしゃやえもん】岩波書店

阿川弘之/文 岡部冬彦/絵 岩波子どもの本

機関車のやえもんは、長い間働いて、大変年をとって

くたびれていました。足や背中が痛いので、駅をでるときは

「ひゃあ!」とひとこえ悲鳴をあげて、

しゃっ しゃっ しゃっ しゃっ しゃくだ しゃくだ しゃくだ

と、怒りながら走りだします。

すると、後ろから客車が、

ちゃんちゃん かたかた けっとん とってもつかれて けっとん

と、はやしながらついてきます。

この擬音が、とってもリズミカルで楽しく、

本当に汽車が走るときの音と、そっくりです!

やえもんは、新しい電気機関車にばかにされて腹をたて、

黒い煙と赤い火の粉を吐き出して走りました。

あんまり怒ったので、いなむらに火の粉がかかり、

煙が立ち始めます。田んぼの火事です。

お百姓さんたちは大騒ぎ。みんなは怒って、

「やえもんきかんしゃを、こわしてしまえ!」と言いました。

やえもんは、くず鉄にされてしまうのでしょうか?

でも、助けてくれる人が現れます。

子供の頃、石井桃子さんの「かつら文庫」に通っていた、

阿川弘之さんの作品です。

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【きかんしゃ1414】偕成社

フェルト作 赤坂三好・絵 鈴木武樹・訳

きかんしゃ1414は、元町と新町の間を、一日に何回か、

時計の振り子のように、61年間も行ったり来たりしている、

じいさん機関車です。

運転士はアルフレート、石炭係はカールといいました。

ある日、アルフレートは、「とても疲れた。今日はだめだ」

という声を聞きます。実は、その声は、1414の声だったのです。

調べてみても、どこも異常はありません。

それなのに、機関車は止まってしまったのです。

ルフレートは、1414のじいさんには休みが必要だと分かりました。

ルフレートは、1414に水と石炭をたっぷり入れて、その晩は、

車庫の戸を開けておいてやりました。

自由に外へ出かけて楽しんでおいで!

その晩、1414は、車庫を出て、外へ向かって走り出しました。

線路の上に牛がいて立ち往生したかと思うと、

後ろから、急行列車が来て、あわやぶつかって粉々!

というピンチを切り抜け、森の中で迷子になっている

ペーターという男の子と出会います。

ペーターは、青い星の花を探していました。

妹のロッテは病気で、助かる手立ては、青い星の花しかない

というのです。その花は、広い白いキラキラ光る氷の原っぱに

はえていて、真夜中に鐘が鳴ると開き、鐘が鳴り終わらないうちに

摘んで、しおれないうちに、妹のところに持って行ってやらないと

いけないというのです。

1414は、ペーターを乗せて走りだしました。

氷の原っぱは、どこにあるのでしょう?

ペーターは、青い星の花を見つけることができるのでしょうか?

読んでくださいね。

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【いたずらきかんしゃちゅうちゅう】福音館書店

バージニア・リー・バートン 文/絵 村岡花子・訳

1414は、アルフレートに休みをもらって冒険に出掛けましたが、

ちゅうちゅうは、自分の意志で逃げ出します。

ちゅうちゅうを動かすのは、機関士のジムと、機関助士のオーリー、

そして客車には、車掌さんのアーチボールドが乗っていました。

ちゅうちゅうは、客車に人をいっぱい乗せて、後ろの貨車には、

手紙や荷物をいっぱい積んで、小さな町の小さな駅から、

大きな町の大きな駅へ走っていきます。

そしてまた、戻ってきます。

ある日、ちゅうちゅうは考えました。

「わたしはもう、あの重い客車なんか引くのはごめんだ。

わたし一人なら、もっと速く走れるんだ。そうしたら、

きっとみんな、わたしを見て褒めるだろう」

次の日、ジムとオーリーとアーチボールドが、コーヒー店

休んでいたとき、ちゅうちゅうは、「さあ、今だ!」

と考えて走り出します。

ちゅうちゅう しゅっしゅっしゅっ!

白黒の躍動感あふれる絵が、ちゅうちゅうの走っていくようすや、

スピード感、みんなの慌てふためくようすを、力強く伝えます。

ちゅうちゅうは、いったいどこまで走っていってしまうのでしょう?

ちゅうちゅうが走り出したことに気づいた、ジムとオーリーと

アーチボールドは、ちゅうちゅうの後を追いかけます。

三人は、ちゅうちゅうに追いつくことができるのでしょうか?

是非、読んでくださいね。

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【チンチンでんしゃのはしるまち】

横溝英一・さく かがくのとも傑作集 福音館書店

朝6時、車庫にとまっているチンチン電車に、運転手さんが

乗り込みます。ライトをつけたり、ブレーキをかけたり、

パンタグラフやドアの具合を確かめます。

出発進行!始発電車が発車しました。

この電車は、長崎電機軌道株式会社という会社のもので、

長崎の町の道路に敷いてある線路の上を走っています。

バスのようにボタンを押して「次、おります」と、

運転士さんに伝えると、電車は次の駅に止まります。

レールのポイントを切り替えて、右や左に曲がるしくみや、

ポイントを切り替える方法も書いてあります。

落ち葉や雪がレールに積もると、車輪がすべってからまわりし、

電車は進めません。そんなときは、車輪が滑らないように、

砂をまく仕掛けをつけた、砂まき専用の電車が、

坂道を先に走るのだそうです。

坂の町、長崎のみんなの足、チンチン電車のことが、

よくわかる本です。

 🎵わらべうたであそぼう🎵

少し前、テレビのクイズ番組で『秋の七草』の問題が出ていました。

秋の七草が読み込まれた、こんなわらべうたの子守歌がありました。

尾花 かるかや は、どちらも、ススキのことのようです。

 

ころりやころりや ちんころり

ころりとなくのは にわのむし

むしのおやどは おみなえし

おばな かるかや はぎ ききょう

ななくさ ちぐさの かずよりも

かずある むしの かずよりも

だいじなこのこがねんねする

だいじなこのこがねんねする

 

『いっしょにあそぼう わらべうた 0.1.2歳児クラス編』

コダーイ芸術教育研究所/編 明治図書

 

秋の七草は…

 はぎ ききょう くず ふじばかま

 おみなえし おばな なでしこ

こうやって覚えると、覚えやすいと、ネットに出ていました(^^;

ちなみに、春の七草は…

 せり なずな ごぎょう はこべら ほとけのざ

 すずな すずしろ これぞ七草

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【かくれかご】

かくれかごとかご とになって かくれろ

『わらべうたと子どもの育ち』木村はるみ著 エイデル研究所

お手玉人形をつかって『かくれかご』で遊んでいます。

お手玉人形は、ねこ・うさぎ・ねずみ・くま・ぶた

の五つですが、三つを並べて見せて『かくれかご』を歌い、

布をかぶせて、一つ隠し、布をとって

「誰がいなくなったかわかる?」と聞くと、

一生懸命考えてくれます。

2~3歳になると、三つなら、当てられるようです。

 

ののさんいくつ】

ののさんいくつ じゅうさん ななつ

まだとしゃわかい ちょうちんつけて よめいりしょ

 

1階の和室を二間続けて「わらべうたの会」をやったり、

文庫の日は、お絵かきや積み木などで遊べるように開放しています。

8畳には、仏壇があって、扉を閉めているのですが、

興味があるらしく、「ここは何?」といって、

開けて欲しがります。

これは、「のんのんちゃんよ」と、教えてあげます。

亡くなった義母は、孫たちに、仏様のことを「のんのんちゃん」

と言っていました。

のんのんさん ののさま などは、仏様やお月さまなど、

尊いものをさす幼児語だそうです。

やかまし村文庫<ブログ>だより №21

 『お話の時間』を再開しました。

屋根裏の文庫の部屋で貸出返却が終わると、

階段下の元子供部屋に下りて、幼児の部のお話会をします。【4:00~】

アクリル板ごしですが、『どんぐりころちゃん』の「わらべうた」

お話は『ふたりのあさごはん』今日の絵本は『くろねこかあさん』

終わったら、みんなで一階に下りて、和室でしばらく遊びました。

『だだっこさん』で遊んだり、積み木をしたり、お絵かきしたり。

さながら、児童館のようでした。

【4:35~】1・2年生のお話の時間でしたが、

今日は、小学生が1年生と3年生の二人だったので、一緒に、

お話『王子さまの耳はロバの耳』絵本『あくたれラルフ』

を聞いてもらい、1年生はここで終わり、3年生は、もう一冊、

『月はどうしてできたか』の絵本を読んで終わりました。

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タイムスケジュールと動線が、上手くいったようでした。

しばらく、こんな感じでやってみようと思います。

 オジサンの工作・最新作

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オジサンの最新作は、大好評!動画が載せられなくて残念!

Facebookとラインには、動画を載せています。

ミニブックトーク📖味覚の秋『柿』

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【かにむかし】木下順二・文 清水崑・絵 岩波書店

「さるかに合戦」というタイトルで良く知られている

日本の五大昔話のひとつです。大判の絵本で迫力満点。

はっきりした絵が、情景を生き生きと伝えます。

浜辺で、柿の種を見つけたかには、「こらぁ、ええもんがあった」

と喜んで、庭に蒔いて、せっせと育てます。

「はよう芽を出せ 柿の種 出さんと はさみでほじりだすぞ」

「はよう木になれ 柿の芽 ならんと はさみで摘まみ切るぞ」

呪文のように繰り返される、調子の良い言葉が、

耳に心地よく響きます。

後半は、「かにどん かにどん どこへゆく」

「さるのばんばへ あだうちに」という問答が、

仲間が増えるにつれ、どんどん長くなり、

クライマックスへとなだれこみます。

たっぷり緊張感を味わい、痛快な結末を楽しんでくださいね。

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【ざぼんじいさんのかきのき】岩崎書店

すとうあさえ・文 織茂恭子・絵 のびのび・えほん4

けちんぼうで意地悪なざぼんじいさんの柿の木には、

すごく甘い柿の実が、たくさんなっています。

でも、ざぼんじいさんは独り占め。誰にもあげません。

そんなざぼんじいさんのお隣に、まあばあさんが引っ越してきます。

まあばあさんが挨拶に行くと、ざぼんじいさんは、

「どうですかおひとつ。ほれ、見事な柿のへたですよ」

と言って、自分が食べた柿のへたを差し出しました。

ところが「こんな立派なへた、見たことありませんわ」

まあばあさんは、大喜び。ざぼんじいさんは、はてな

塀から覗いてみると、まあばあさんと子ども達が、

柿のへたで、こまを作って遊んでいます。

ざぼんじいさんは、大急ぎで柿をみんな取って隠してしまいます。

まあばあさんが、へたをもらいに行くと、

ざぼんじいさんは、葉っぱを差し出します。

ところが、まあばあさんは大喜び。

ざぼんじいさんの意地悪が、全く通じないまあばあさん。

まあばあさんの、柔軟で温かい人柄が、

ほっこりした気持ちにさせてくれます。

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【二ほんのかきのき】福音館書店

熊谷元一・さく/え

けんちゃんのうちの庭に、桃の木が一本と、柿の木が二本あります。

背の高い方は渋柿で、背の低い方は甘柿です。

1月15日「なりそうか きりそうか」なりきぜめの歌が聞こえます。

幹になたで傷をつけ

「なります なります なったら おかゆをしんぜます」

と、歌いながら、傷口におかゆをぬりつけます。

春が来て、桃の木には、花がいっぱい。

やがて、柿の木にも花が咲き、首飾りを作って遊びます。

柿の実や葉っぱでも、いろいろ作って遊びます。

柿の実の収穫のようすや、渋柿を干し柿にするようすが、

丁寧に語られます。

年の暮れ「来年もよくなりますように」と、

一つだけ、木の上の方に残してある「きまもり」の柿が、

雪景色の中、印象に残ります。

柿の木を通して、一年間の景色の移り変わりや、人々の暮らしが、

しっとりと伝わってくる、味わい深い絵本です。

子ども達も、びっくりするほど、よく聞いてくれます。

やかまし村文庫<ブログ>だより №20

 10月から、お話の時間を再開します。

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無理しないで、個々の都合に合わせて来てください。

タイミングが合えば、お話が聞けるかもしれません。

幼児の部は、二階の子供部屋で、小学生は屋根裏でやります。

『金曜やかまし』は、来た人の様子に合わせての

『お話会』になります。

一階和室に、工作や積み木など用意しておきますので、

くつろいで行ってくださいね。

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先日の文庫のお客様第1号は、カマキリ君でした。

鈴虫君たちに会いに来たのかな?

超過密だった鈴虫君たちの鳴き声が聞けるのも、

あともう少しです。

 🎵わらべうたであそぼう🎵

『どんぐりころちゃん』

どんぐりころちゃん あたまはとんがって

おしりはぺっちゃんこ どんぐりはちくりしょ

『わらべうたと子どもの育ち』木村はるみ著 エイデル研究所

手の中にどんぐりを入れて、歌いながら揺すり、

「どっちだ」と言って、どっちに入っているか

当てる遊びです。

小さい子でも「どっちに入ってるかな?」というと、

指さして「こっち」と言って当ててくれます。

 ミニブックトーク📖『どんぐり』

「どんぐりころちゃん」のわらべうた絵本を二冊ご紹介します。

【どんぐりころちゃん】

みなみじゅんこ作 アリス館

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だーれかな?と顔を出した「どんぐりころちゃん」と一緒に

「どんぐりころちゃん」のわらべうたを歌う絵本です。

最後のページに譜面も載っています。

赤ちゃんとママ達の「わらべうたの会」で紹介すると、

ママ達も一緒に歌ってくれて、歌も覚えてくれます。

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【どんぐりころちゃん】

正高もとこ作・絵 すずき出版

同じく「どんぐりころちゃん」のわらべうた絵本です。

どんぐりころちゃんが、次々新しいお友達のころちゃんに

出会うたびに、一緒に歌を歌うので、何回も歌が楽しめます。

こちらも譜面がついています。

 

三歩歩くと忘れてしまう「わらべうた」ですが、

わらべうた絵本で、何回も歌を楽しむことができると、

もう忘れない…かもしれませんね。

「なにも、わらべうたを絵本にしなくてもいいのに…」

と、私も最初は思っていました。

でも「わらべうたの会」で、わらべうたを楽しんだあとに、

絵本を読んであげるとき、「わらべうた絵本」を読むと、

さっきやった「わらべうた」を絵本の中で、

もう一度楽しむことができて、いい感じ(^^)v

ママ達も、「わらべうた」に親しみを持ってくれるように思います。

やかまし村文庫<ブログ>だより №19

 著作権について勉強しました。

JPIC ONLINE この本読んで! 第2回ファンミーティングに、

Zoomで参加しました。第1部は、児玉ひろ美さんによる

「おはなし会での著作権」についての講座。

第2部は、「ネコの絵本」をテーマにグループワーク。

イチオシのネコの絵本について語り合うというものでした。

 

著作権とは、著作者の権利の保護を図り、もって文化の発展に

寄与することを目的とするもの、だそうです。

著作者の権利には、いろいろあるようですが、

他人によって改変されない権利というのが、最も重要なようです。

なので、基本的に手を加えることはNGということです。

Zoom等を使って誰かに見せる場合も、確認した方が良いようです。

 このブログでも、本の紹介に表紙画像を載せていますが、

加工せず、表紙のみをそのまま載せて、書誌情報をつけることで、

許諾が必要ない場合は、そのまま載せ、必要という出版社には、

問い合わせをして載せています。

 ミニブックトーク📖『ネコの絵本』

第2部がネコの絵本だったので、ネコの絵本を紹介しますね。

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【ふたり】瀬川康男さく 冨山房

瀬川康男さん独特の絵が、表情豊かに「ねこ」と「ねずみ」の

「ふたり」のようすを伝えます。

「にやり」「きらり」「ばさり」「にたり」

という韻を踏んだ三文字の単語だけで、

何が起こったのか雄弁に語ってみせてくれます。

ステキで洒落たデザインの絵本で、文字も絵の中に溶け込んでいます。

最後のページの「おわり」という文字がまた!

「ふたり」の関係をよく表していて、にくいですね!

じっくりと、絵を楽しんでくださいね。

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【いたずらこねこ】福音館書店

バーナディン・クック文 レミイ・シャーリップ絵

まさきるりこ訳

横長の見開きの左の端に緑色の池があって、その中にかめがいます。

ページの右端には、かきねから顔を出してこっちを見ているこねこ。

小さなかめが、池からゆっくり出てくると…

こねこも、ゆっくりかめに近づいていきます。

こねこは、かめに興味津々。

ページを開くたび、かめが少しずつ前へ進み、

こねこも、かめに近づいていきます。

二匹がすぐそばまで近づいたとき、かめが立ち止まり、こねこも…

こねこが、かめをポン!とたたくと、なんと、かめの首が!

こねこは、かめの周りをぐるっと回って、よく見てみます。

こねことかめの位置が入れ替わって、もう一度ポン!とたたくと…

横長の見開きいっぱいの画面に、コマ送りのように、

かめとこねこの動きが描かれ、シンプルに、まっすぐに、

こねこの気持ちが伝わってきます。

このあと、どうなったのか、知りたい人は、読んでみてね。

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【100まんびきのねこ】福音館書店

ワンダ・ガアグ文・絵 石井桃子・訳

むかし、あるところに、とても年取ったおじいさんと、

とても年取ったおばあさんがいて、仲良く暮らしていました。

けれども、二人はとてもさびしかったので、おばあさんは、

ねこを一匹ほしいと思いました。そこで、おじいさんは

「それでは、わしがねこを一匹とってきてやろうよ」

といって、出掛けて行きました。

おじいさんが、長い長いあいだ歩いていくと、とうとう、

どこもここも、ねこでいっぱいになっている丘にでました。

そこにもねこ、あそこにもねこ、どこにもかしこにもねことこねこ

ひゃっぴきのねこ、せんびきのねこ、ひゃくまんびき、

一おく一ちょうひきのねこ

ことばのリズムで、どれだけたくさんのねこがいたか、

横長の本に描かれた絵で、どれだけ長い道のりか、

とてもよく伝わってきます。

おじいさんは、どのねこも、どのねこも、かわいくなって、

置いていくことが出来ません。

こんなにたくさんのねこを連れて帰って、

どうなってしまうのでしょう。

知りたい人は、是非読んでくださいね。

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【ちいさなねこ】福音館書店

石井桃子・さく 横内襄・え

ねこの本といって、真っ先に思いつくのがこの本。

絵本の中でも、定番中の定番といってもいい本です。

ふわふわしたねこの毛の感触も伝わってくるようなリアルな絵で、

余計なものは描かず、必要なものだけが描かれています。

 おおきなへやに、ちいさなねこ

 あ、はしりだした。もんをでて、どんどんはしっていく

躍動感たっぷりに、物語が動き出します。

子どもに捕まりそうになったり、

自動車に轢かれそうになったり、

犬に追いかけられたり…

ちいさなねこのピンチが続き、短い物語の中で、

大冒険が繰り広げられます。まさに、行きて帰りし物語

たっぷり、満足感を味わえる絵本です。

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【くろねこかあさん】

東君平・さく 福音館書店

くろねこかあさん あかちゃんうむよ と始まる詩のリズムが

心地よく、楽しく読んでいけます。

切り紙の絵がおもしろく、

「しろねこ さんびき おちちをのんだ」

と、黒いかあさんのおなかから、切り抜いたところがしろねこに、

切り抜かれた黒い紙に目がついて、くろねこさんびきになって、

六匹のこねこが表現され、同じ形なのに、すごく生き生きと、

こねこたちの様子が伝わってきます。

やさしいかあさんのまなざしの中で、しろねこさんびき、

くろねこさんびき、のびのび暮らしています。

文字も、紙を切り抜いたようなデザイン文字で、

絵の中に溶け込んで、絵と文章が一体になっています。

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【あおい目のこねこ】福音館書店

エゴン・マチーセン作 せたていじ訳

1のまき 2のまき~7のまき と分かれていて、

幼年童話の装丁ながら、文章量も多くなくて、気軽に楽しめます。

子ども達は、1のまき 2のまき というのを、すごく楽しみます。

なにより、あおい目のこねこのキャラクターが、絶妙に良くて、

こっちまで元気になります。

あるとき、あおい目のこねこは、ねずみのくにをみつけに出掛けます。

なにしろ、なずみのくにを見つけたら、もうおなかをすかすことが、

ありませんからね。でも、そう簡単には見つかりません。

魚に聞いても、青い目を見て大笑いされ、しっぽで水をかけられて、

びしょぬれに。食べ物は、はえ一匹。

はえ一匹でも、なんにも食べないよりは、ましでした。」

次に、食べ物は、蚊一匹。

「か一匹でも、なんにも食べないよりは、ましでした。

同じ言葉の繰り返しが心地よく響き、つぎの巻へと進んでいきます。

あおい目をばかにされても、へこたれないこねこは、

ねずみのくにをみつけることができるのでしょうか?

読んでみてね。

 

 

やかまし村文庫<ブログ>だより №18

 Zoomを使ってみました。

Zoomを使って、ブックトークの視聴をしたり、

双方向での「わらべうたの勉強会」をやったり、

自分がホストになって、お友達をご招待してZoomで話し合う

という体験をしたり…新しい体験ができました。

出掛けて行くことが難しい状況の中、便利な道具ができたものです。

画面を通してですが、お顔を見ながら話ができたり、

正面の特等席で参加しているような気分を味わえたり、

使い道は、いろいろありそうです。

ミニブックトーク📖『月』

 9月といえば「月」ですよね。

『つきのぼうや』イブ・スパング・オルセン さく・え

やまのうちきよこ・やく  福音館書店

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おつきさまが、あたりを明るく照らしながら、ふと下を見ると、

池の中に、もうひとりのおつきさまが!

おつきさまは、つきのぼうやをよんで

「あのつきをつれてきてくれないか。ともだちになりたいのだ」

と頼みます。つきのぼうやは、元気よくかけおりました。

星をけとばし、雲をつきぬけ、鳥の群れをとおりぬけ、

風にとばされ、下へ、下へ。

縦長の本が、その距離感をよく感じさせてくれます。

つきのぼうやは、池の中のおつきさまを見つけることが

できるのでしょうか?

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『わゴムはどのくらいのびるかしら?』マイク・サーラー文

ジュリー・ジョイナー絵 きしだえりこ訳 ほるぷ出版

あるひ、ぼうやは、わゴムがどのくらいのびるか、

試してみることにしました。輪ゴムのはしを、

ベッドの枠にひっかけて…部屋の外へ出てみよう。

自転車に乗って、バスに乗って、

汽車に乗って…いったい、どこまで行けるんでしょう!

わゴム一本で、こんなに楽しめるなんて!

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『月夜のみみずく』ヨーレン詩 工藤直子・訳

ショーエンヘール絵   偕成社

冬の夜ふけ、とうさんとわたし、みみずくさがしに出掛けます。

月の光がきらきらこぼれて 空いちめんにまぶしいばかり

遠くに汽笛がきこえ とうさんとわたし だまって歩いていく

  とうさんといっしょに出掛ける夜を

  わたし ずっと ずっと まってたの

とうさんは、ほうーほう ほ・ほ・ほ・ほー

わしみみずくのうたごえで呼び掛けた

  みみずくに会うときは おしゃべりはいらないの

  さむさも へっちゃらなの

大好きなとうさんと、みみずくに会いに行くわたし

月明かりの中、とうさんとわたしと一緒に、

みみずくに、会いに行ってみませんか?

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『月はどうしてできたか』グリム童話より

ジェームズ・リーブス文 エドワード・アーディゾーニ絵

矢川澄子・訳   評論社

昔は、月なんてなかったのです。夜は真っ暗。

それが当たり前だったのです。

ある日、エクスの町の4人兄弟、アルン・ボーア・キャス・ドール

が、ワイの町まで仕事に出掛けました。

ところが帰り道、夜になっても、ワイの町は、エクスのように

暗くないのです。4人があたりを見回すと、カシの木のずっと上に、

明るい、丸いものがありました。

そこへ通りかかったワイの男に尋ねると、あれは月で、市長が

2ポンドで買ってきて、ぶら下げたのだと教えてくれました。

4人は、その月を盗んで、エクスへ持って帰ります。

やがて一番上のアルンが死ぬと、アルンの希望通り、月の4分の1は、

アルンのお墓に埋めてやりました。

次にボーアが死ぬと、次の4分の1をボーアのお棺に入れました。

そして、キャスとドールも死んで、

とうとう月はなくなってしまいました。

ところが、4人が月をお墓に持って行ったので、地面の下の世界は、

薄明るくなり、死人たちは、目が見えるようになって、

浮かれ出してしまいます。そのうち喧嘩が始まり、大騒ぎに…

どうして月ができたのか、これを読めば、よくわかりますよ。

 🎵わらべうたであそぼう🎵

お気に入りのお手玉人形で、遊んでみました。

「わらべうたと子どもの育ち」木村はるみ著 エイデル研究所

【かくれかご】

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かくれかごとかご とになってかくれろ

  くま・うさぎ・ぶた・ねこ・ねずみ 5匹いますね。

  鬼は目をつぶっています。歌っている間に、誰か隠れます。

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  おや?誰が隠れたのかな?

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  今度は、誰が隠れたのかな?

 

「わらべうたを知っている」という人は、たいてい、

保育園や幼稚園で遊んだことがあるという人たちです。

逆に言うと、保育園や幼稚園で遊ばなければ、

やがて「わらべうた」は、忘れられてしまうのかもしれません。

日常の中で、何気なく遊べる遊び、無理のない音域で、

自然に歌える歌、遊びを通して、自然に感じる拍やリズム、

遊びの中で、自然に身に着く、周りへの気配りなど、

スキンシップやコミュニケーションだけでなく、

たくさんの要素が隠れている「わらべうた」

身近なお友達と一緒に楽しんで、友達から友達へ、

子から孫へと、歌い継いでいけるといいですね。

 工作【つくってあそぼう】

ヒマなオジサン最新作。不思議な宙に浮いてみえる立体

どうなっているのかな?

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