おすすめの本📖ミニブックトーク
7月といえば「七夕」ですね。
そこで、七夕や星の本を紹介します。
【たなばた】こどものとも傑作集
昔、天の川の東に、七人の天女がおりました。
末娘のおりひめは、はたおりが一番上手でした。
天の川の西側は人間の世界で、一人の牛飼いが、
年取った牛とくらしていました。
ある日のこと、牛が突然こう言いました。
「天女たちが、天の川へ水浴びにきたら、
おりひめの着物をかくしてしまいなさい」
牛飼いは、牛に言われたとおりにし、おりひめを妻に迎えます。
やがて、男の子と女の子がうまれ、二人は幸せにくらしていますが、
天のおうぼさまに知られ、おりひめは、天へ連れ戻されてしまいます。
牛飼いと子どもたちは、力を合わせておりひめを追いかけます。
初山滋さんの美しい絵が想像力をかきたてます。
年に一度、必ず読む本です。
【ほしになったりゅうのきば】
君島久子再話 赤羽末吉・画 福音館書店
昔々、子どものいないじいさまとばあさまの前に、大きな石が
落ちてきて、男の子が生まれました。二人は、大喜びで、
その子を「サン(英雄)」と名付けて育てます。
そのころ、大きなりゅうの兄弟が、南山と北海にすんでいました。
ある日、二匹のりゅうは、一緒に桃を食べていましたが、
九つあるので、どっちが多く食べるか言い争っているうちに、
けんかはどんどん激しくなってしまいます。
二匹は、からまりあって、のたうちまわり、天へ躍り上がって、
天にぶつかってしまいます。ばりばりっと天は破れ、
二匹のりゅうは、頭をぶつけて、それぞれ自分の住処へ逃げ帰ります。
りゅうが破った天のさけめは、サンの村の真上でした。
そこから、雨が滝のように降り注ぎ、寒い日には、ひょうが石のように
落ちてきて、村の人々は、山の洞穴に逃げ込んだまま、
外へ出ることもできません。
じいさまは、サンに、なんでも知っているというライロン山の
みどりのひげの老人のところへ行ってくるように頼みます。
サンは、天のさけめを塞ぐことができるのでしょうか?
銀河と星の起源譚です。
【星座を見つけよう】福音館書店
H.A.レイ 文・絵 草下英明・訳 福音館の科学の本
小学校中級~おとなまで
星に興味がわいたら、こんな本はいかがでしょう?
ゆっくり丁寧に読みながら、わかりやすい絵を丹念に見ていくと、
星の名前や、星座の形、星座の見つけ方などが、少しずつ
わかるようになるかもしれません。
あの、「おさるのジョージ」をかいた、H.A.レイさんが、
こんな本もかいていたんですね。
たなばたの「おりひめ星」(しょく女星・こと座のベガ)と、
「ひこ星」(牽牛星・わし座のアルタイル)も、見つけられますよ。
一気に全部わかろうとするのではなくて、折に触れ、
繰り返し読み直していくような本だと思います。